月島雑記帳

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自己紹介(HSP気質について)

イントロダクション

HSP気質について触れるまえに、私の近況について書いてみたいと思います。

 

私は今年に入ってから精神科医:樺沢紫苑先生のYoutubeや書籍から影響を受け、心身の健康を意識して生活するようになりました。

具体的には「睡眠・運動・朝散歩」といった習慣を大切にした生活を行い、週2回のジョギング(各1時間半程度)、3行ポジティブ日記を継続してきました。

※3行ポジティブ日記とは、寝る直前のもっとも記憶に残る時間帯にその日あったポジティブなことを3つ考えるだけで、ポジティブなことを探す思考回路に脳が変化していくというものだそうです。

 

数か月その生活を続けているうちに、私は徐々にその効果を実感し始めました。憂鬱な時間は徐々に減っていき、物事に対してかなり前向きになりました。

樺沢先生は仕事以外にも何かしらのコミュニティに属することを勧めていらっしゃったので、先々週からボクササイズに通い始めました。

また、先生は「アウトプット大全」という本も出されていて、自己成長するにはアウトプットしかないとお話されています。ブログをはじめてみたのも、実は樺沢先生の教えによるところが大きいわけですが、これも物事に対する前向きな気持ちを持つことが出来ているからこそだと考えます。

 

ところが、上記のようなメンタルヘルス的取り組みを継続し、精神状態を良好に保つ努力をしているにも関わらず、私には世間の大多数の人たちの感覚とは何か根本的なところで大きな隔たりがあるような実感がありました。

 

私はその違いについてこれまで上手く人に説明することができませんでした。

しかし、いろいろ本を読んで考えてみたところ、HSP的な観点で自己分析を試みると、説明できそうな気がしてきました。

 

HSPについて

さて、それではHSPの説明に入っていきます。

HSP専門カウンセラーの武田友紀先生によると、HSP(Highly Sensitive Person)とは繊細な感受性を持った人のことで、アメリカの心理学者アーロン博士が発見・命名したものとのこと。

アーロン博士は、HSPには「DOES(ダズ)」という4つの特性があると言っています。

 

①Depth(深く処理する)
様々のことを瞬時に感じ、他の人が通常考えない深さまで考える。複雑なことや細かなことに目を向け、表面的なことよりも本質的なことを考える傾向にある。

 

②Overstimulation(過剰に刺激を受けやすい)
ひといちばい気がつき処理するため、人よりも早く疲労を感じやすい。大きな音や光、厚さや寒さ、痛みなどに敏感だったり、楽しいイベントでも刺激を受けすぎて疲れたり、興奮して目が冴えて眠れなかったりする。感じ過ぎた刺激を流すために、ひとりの時間や静かな時間が必要。


③Emotional & Empathy(感情反応が強く、共感性が高い)
共感力が強く、他者の意志や気持ちを察しやすい。HSPは非HPSよりもミラーニューロン(共感を生む働きをするといわれている神経細胞)の活動が活発だといわれている。事故や事件のニュース、暴力的な映画などが苦手な傾向にある。


④Subtlety(ささいな刺激を察知する)
小さな音、かすかな匂い、相手の声のトーンや視線、自分を笑ったこと、ちょっとした励ましなど、細かなことに気付く。気づく対象は様々で個人差がある。

 

なお、アーロン博士によると、HSPの根底には次の4つの面(DOES)が必ず存在し、4つのうちひとつでも当てはまらない場合には、おそらくHSPではないそうです。

 

HSPの診断については、ネット上にすでにたくさんアップされているようですので、ここに改めて掲載は致しません(このページに来られたかたは、おそらくHSPの概念はよくご存じでしょうから)。もしここまで読まれてHSPに興味を持たれた方は、一度お調べになってみるのも面白いかも知れませんね。

 

HSPと私

それでは、ここから私をHSP的な観点から自己分析していきたいと思います。

というのも、自己紹介に当たって私のことをよく知ってもらいたい、というより、できれば同じような感覚の人たち(たとえそれが少数であったとしても)に私を見つけてほしいと願うからです。

普段の私は以下に記すような私の生活習慣や感覚を、他人には話しません。理解してくれる人が少ないことは重々承知しているからです。

胸を張って言えることではありませんが、私にとって多くの人間は、理解してくれる心強い味方、愉快な仲間たちというよりは、上手に対応しなければならない相手、できれば距離を取りたい存在、決して心の通い合うことのない他者でしかありません。

私は普段ほとんど本音を口にしませんが、それは多くの人が生きていくうちに礼儀として身に着ける作法であると同時に、自分が異質であり少数派であることの自覚から生まれる謙譲でもあるのです。

 

しかし、ここは私だけのブログ。はてなブログは言っています。<ここは「どんな話題でも、好きなことを好きなだけ書ける場所」です。>と笑

 

繰り返しになりますが、 以下に記すことは、私が実生活ではほとんど口にしないことばかりです。私が今からする自己紹介は、私がこれまで人前で話してきた自己紹介とは大きく内容が異なります。

 

※言うまでもないことかも知れませんが、HSP気質のある人が、全て私のような習慣や感性を持っているわけではありません。私のHSP気質は、たまたま以下のような形で発現してしまったのだという風に理解してもらえればよいかと思います。

 

①Depth(深く処理する)について

私はこれまでに本を2000冊以上読んできました。

(2000冊以上というのは、途中から数えるのが面倒くさくなったのと、本の読み方が変わったため、数えること自体が困難になってしまったことがあります。もっと若いころは前書きから後書きまで通読していましたが、ある程度いろんな知識がついてからは、目次を読んで興味のあるところだけを読むという方法に変わりました。反対に、斎藤磯雄先生の本のような紛うことなき芸術作品については繰り返し読むなど、もはや冊数で数えることが適切ではなくなってしまったのです)

ある著者の本が気に入ると、その著者の本や参考文献を芋づる式に購入します。本以外でも、好きなアーティストのアルバムは曲は全て聞き、Youtubeなどでもその人の動画はほとんど全て見てしまいます。そういう風にしないと、作者のことを知っていると言えないのではないかと感じてしまうのです。

また、私はもう何年も日記をつけているのですが、「その日あった出来事や刺激を受けたこと。それにどう感じ、どう考え、どう対応し、今後どう行動していきたいか」など、ほとんど毎日A4用紙半分~1枚以上書いてきました。

これは、何か目的があってやってきたというよりは、必要に迫られて続けてきたことだと考えています。私にとっては1つ1つの情報を整理し、時間をかけて考えを深めていくことが自然なことであり、またそれをしなければ頭の中で感情や情報が氾濫し、混乱してしまうのです。

おそらく多くの人たちにはこういう風に深く物事を処理したいという感覚自体がないのだと思います。

私には、他の多くの人たちはもっと表面的なこと、例えば「あの人とあの人は学生のころ同級生だった」とか、「あの芸能人が不倫をした」とか、もっとわかりやすい話題を好んでいるように映ってしまうのです。

本を2000冊以上読んできた、毎日日記を書いているというのは、人によっては不気味に思う人もいるかも知れません。しかし、私にとっては大切で必要な習慣なのです。

 

②Overstimulation(過剰に刺激を受けやすい)について

私は特に雑音に対して敏感なのだと思います。たとえば、私は家にテレビを置くことができません。他の人にとって娯楽であるテレビが、私にとっては耐えがたいノイズでしかないのです。

テレビは情報の塊です(しかも、大切な情報はほとんど得られない)。

ニュースはもちろんそれだけで情報なのですが、出演者の表情や声にも情報は含まれていて、感情まで伝わってきます。派手の効果音やテロップなども不快に感じてしまうのです。

スターバックスなどのカフェでも、隣にお喋りな人たちが座ったら、何も言わずにすっと別の席に移動します。ノイズが私を疲れさせてしまうからです。

当然、イベント会場などの人ごみは苦手ですし、プライベートな時間の多くを私は1人で過ごしています。1人で過ごす時間がなければ、私は自分を維持することができないでしょう。

 

③Emotional & Empathy(感情反応が強く、共感性が高い)について

20くらいの頃に「saw」という映画(シリーズ何番目かは覚えてません)を友人に誘われて一緒に見たことがありましたが、私は途中でリタイアしてしまいました。人体破壊系の映像には、特に弱いような気がします。

もともと暴力的なものを避けて生活している(テレビも見ないし、映画もそういうジャンルのものは選ばない)ため、あまりこの部分については具体的なエピソードがありません。

 

④Subtlety(ささいな刺激を察知する)について

私の場合は、人の感情の動きがなんとなくわかってしまうような気がするのです。(気がするというのは、「今、イラっとしましたよね?」とか、「今の発言、もしかして社交辞令ですか?」などと確認したことがないからです!)

相手の声のトーンや視線、表情の動きに敏感で、「この人はイライラしてるな」とか「今の発言は本心ではないな」とか「この人、まだ話したりないんだろうな」等がなんとなくわかってしまうのです。また、反対に「私を励ますために声をかけてくれたんだろうな」とか「本心から期待してくれているのかな」ということも感じます。

身体的なところでは、珈琲や煙草の副流煙により、心臓が高鳴って夜眠れなくなったりします。食事を摂ると高い確率でお腹が痛くなることから、過敏性腸症候群について本を何冊も読んで調べたことがありました。そのくせ、空腹になりすぎると気分が悪くなり、他の事が考えられなくなることがあります。(改めて文章にしてみると、なんとわがままな身体なのでしょう!)

 

ポジティブを意識した生活

私は子どものころから他者との間に非常に距離を感じていました。また、実際に「もっと心を開いた方がいいよ」と言われることが多く、他者からみても私に距離を感じているのだろうと容易に想像できました。

今振り返ってみると、「自分には何か欠陥があるのではないか」と自分を責める時間があまりにも長かったように思います。

 

しかし、大人になってからの私はよりよく生きるために試行錯誤を重ねてきました。

勇気のいる決断ではありましたが、私にとってネガティブな影響を与える人間関係を整理したり、意識して1人の時間を多く取るようにしてきました。

「物より思い出」などと言いますが、物が視界に入ることで様々な思いを巡らしてしまうことに気付いてからは、部屋をきれいに整理整頓し、自分の好きな物や必要な家具の割合を増やし、空間を大切にしてきました。

太陽の光を浴び、運動を習慣に取り入れ、自然の中で過ごす時間を増やしました。

その結果、私は少しずつ元気を取り戻し、心の平穏を感じる時間が増えてきたのです。

 

私は今、自分にHSP的な気質があることに気付き、それを受け入れる準備ができています。繊細な感受性があることや深く処理をする能力、共感性が高いなどの特徴は、決してネガティブな性質ではないと考えます。

 

 

2014年頃に「嫌われる勇気―自己啓発の源流「アドラー」の教え」という本が大ヒットしました。私は流行の本などは読む気になれず、つい最近になってようやく読んたのですが、とても衝撃を受けました。深く理解したいと考え、夢中になって3回繰り返し読みました。

 

アドラー心理学には、「目的論」「課題の分離」「共同体感覚」など様々な特徴があるのですが、その教えの1つに、「使用の心理学」というものがあります。

 

アドラーの心理学は、それぞれの理論が密接に関連し合い深く結びついているため、その1つだけを切り取ってここで論じることは難しいのですが、わかりやすいように具体例を挙げてみたいと思います。

 

例えば、「貧しかったから人を殺すしかなかった」という人がいますが、これは本当でしょうか。

たとえ貧しくとも大勢の人は犯罪をしませんし、頑張って偉業を成し遂げる人だっています。そして、そう考えると、彼が人を殺めたのは別のところに原因がありそうです。

アドラーは、「貧しかったから人を殺した」というような、一見すると正しい理屈のように見えるものの、実態としてはさまざまな口実を設けて人生のタスクを回避しようとする状態のことを「人生の嘘」と呼んでいます。

アドラーの心理学は、一方では「言い訳をするな」という非常に強いメッセージのように映るかも知れませんが、もう一方では「与えられなかったことを嘆くのではなく、与えられたものを前向きに使用しよう」という、きわめて明るい未来を提案しているのです。

 

であるならば、HPS気質の私ができることは1つ。

それは、自分のHPS的な資質を嘆くのではなく、その特性を最大限に生かし、毎日の幸せを感じとることではないでしょうか。

 

 

このブログで目指す方向性

このブログでは、HSPの4つの特性「DOES(ダズ)」に着目し、HSP気質のある私自身が①深く考えたこと。②強く影響を受けたこと③共感したことや⓸日常で感じた些細な変化など、私自身が幸せに感じ、読んでいる人がポジティブな気持ちになれるようなことを発信していきたいと考えています。

 

このブログが少しでも私に近い人に届きますように。

ご清覧ありがとうございました。

 

 

嫌われる勇気

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